モーくん

めざせ成仏

日本株やめた

2019年4月17日に、日本の401k口座とイギリスのISA口座にあった日本株インデックスファンドと日本株ETFを解約して外国株に切り替えた。

 

たいした金額ではないけど、のちのちの参照のために記録しておく。

 

そもそものセオリー的な話では、株の期待リターンはリスクに応じたリスクプレミアムによって決まるので、日本経済の成長が見込めないから日本株はダメだとか、新興国は成長が見込めるから新興国株がよいとかいうことにはならない。そういった経済成長の見込み等は折り込んだ上で市場リスクのリスクプレミアムを反映した株価が形成されるので、日本株と外国株との間に基本的な有利不利はない、ということになっている。

 

むしろ、新興国やその他外国株は為替リスクという余計なリスクがあり、また取引コストも高い傾向にあるので、その分を考えると(日本で取引する場合には)日本株の方が有利というのがセオリーだという認識だった。

 

ということで、それ以上のことはよく考えずに、日本株ETFと外国株のETFを併せて分散投資的な感じで積み立てていたのだけど、以下の記事を見てちょっと「あれっ」となった。

 

www.nikkei.com

 

日銀が日本株ETFを買ってて、来年末には最大株主になるところまで来ている、という記事。

 

これまでは、日銀が株を買えば株価が上がるから投資家には得、というくらいの認識だったけど、上の記事を見て、そもそも日銀が株を買うのは何のためなんだっけ、ということで日銀がETF購入を決めた2010年当時の記事を見てみた。

 

www.nikkei.com

 

「リスクプレミアム縮小」のためにETF購入を決めたらしい。そして2018年末の記事がこれ。

 

jp.reuters.com

 

リスクプレミアムは明確に低下しているらしい。

 

リスクプレミアムとは、国債などの安全資産に対して株式などのリスク資産に求められる追加の期待リターンのことなので、株式のリスクプレミアムが低下したというのは株式の期待リターンが低下したということと同義だ。

 

「日銀が株をたくさん買ったら株が割高になったので、そのぶん株の利回りが下がった」と書いてしまえば当たり前のことだけど、同じことでも、リスクプレミアムが低下したと言えば何か日本経済にとって良いことが起きたみたいな感じがするので、というか実際、前述の記事の通り日銀はリスクプレミアムが下がることで日本経済によい影響があることを期待しているので、そういう言い方をしているようだ。

 

リスクプレミアムが下がる過程、つまり日銀がたくさんETFを買って株価が割高になっていく過程では、すでに株式を持っている投資家は株価が上がることによる値上がり益を享受できる。(債券の世界で、金利が下がれば既発債の値段が上がるのとちょうど同じだ。)でもリスクプレミアムが十分に低下、つまり株価が十分に割高になってしまったら、それ以降に株を買った投資家は低いリターンしか享受できない。

 

今後もリスクプレミアムが縮小し続けると想定するなら日本株に投資し続けてもいいわけだけど、冒頭の「日銀が日本株の最大株主に」の記事を見て、そんな危険を冒す必要もないんじゃないかと考えるようになったので、結局、日本株はいったんやめることにした。

 

自分の判断が合ってるのかは正直わからないが、何年かあとに見返すための記録として。

 

2019年4月17日の終値

112.05円/米ドル

146.15円/英ポンド

日経平均 - 22,277.97

TOPIX - 1,630.68

S&P 500 - 2,900.45

英 FTSE 250 - 19,858.13