モーくん

めざせ成仏

日本株のアクティブファンド買った

日本に帰ったら日本株のアクティブファンドを試してみたいと思っていたので、帰国して証券口座が開設できた2021年10月29日のタイミングで日本株の某アクティブファンドを買ってみた。というかひふみプラスなんですけど。

といっても、メインの投資対象はオールカントリーもしくは先進国株式(日本除く)のインデックスファンドというのは変わらず、日本株のアクティブファンドは仮説のお試しみたいな位置づけ。

 

これまでの経緯

2019年4月に日本株ETF/投信は全部売ってしまって、そのときのことを「日本株やめた」という記事に書いた。

calf.hatenablog.jp

簡単にまとめると、日銀は「リスクプレミアムを低下させる」と宣言してそのためにたくさんの日本株ETFを買っていたのだけど、リスクプレミアムを低下させるというのは定義として「株価を割高にして、期待される利回りを低下させる」ことの言い換えなので、日銀がETFを買い続けている間はまだしも、いずれ買い控えるようになれば日本株には低利回りだけが残るということになる。

その後、2021年3月に日銀はETF購入の方針を見直し、年間6兆円の買い入れ目標を削除した。日銀としては、あくまで柔軟で機動的な対応のためであってETFの買い控えや引き締めではない、との説明ではあったが、実態としてその後の日銀ETF買い入れ頻度は大幅に低下した。

答え合わせは5年後なり10年後なりにしようと思うけど、いまのところは懸念した通りの流れになっているように見える。

 

なぜ日本株アクティブファンドか

日本株を懸念しているにもかかわらず日本株のアクティブファンドを買ったのには、3つの理由がある。

 

1. 日本に拠点を移し、日本円で生活するようになったから

2. 日本株インデックスは日銀が割高にしてしまったから

3. インデックス投資が流行り過ぎているから

 

それぞれ解説していく。

 

1. 日本に拠点を移し、日本円で生活するようになったから

イギリスでの仕事が終わって日本に拠点が移ったので、今後は日本円で生活するようになる。海外株は為替リスクというリターンを生まない余計なリスクがあり、できれば日本株アセットも持っておきたかった。

 

2. 日本株インデックスは日銀が割高にしてしまったから

上で書いた通り、日本株インデックスは日銀が「割高にする」という明確な政策目標を持って割高にしてしまった。そして明確には宣言していないものの、実態として日銀は2021年からETF購入を縮小しており、日本株インデックスには低利回りだけが残った。

今後どうなるかはわからないが、どうせ日本株をやるならインデックス以外のところにチャンスがあるかも知れないと思った。

 

3. インデックス投資が流行り過ぎているから

これは重要なポイントであり、冒頭で「仮説のお試し」と書いたまさに試したかった仮説そのものであるので、少し丁寧に解説する。

かつてインデックス投資といえば、一部の個人投資家の間で流行っている賢い投資手法という感じだった。しかしその後、投資家ブロガーやマネーリテラシー系YouTuberによる啓蒙に加えて、日銀のETF大量購入、年金資金の株式シフト、金融庁の(つみたてNISA制度を通じた)半強制的なインデックス投資推進などを経て、すっかりメインストリームになってしまった。

なってしまったと書いたのは、インデックス投資というのはあくまで市場の効率性にフリーライドする投資手法であって、本来メインストリームになるような投資方法ではないと考えているからだ。

インデックス投資がアクティブ投資に勝るといわれているのは、市場は十分に効率的であり、アクティブ投資家が(そのコストに見合うだけの)継続的な利益を上げられるほどの市場の歪みは存在しないという前提があるからだ。

しかしインデックス投資そのものは個別企業の業績や経済環境に関わらずまとめてバイ&ホールドするという手法なので、実は市場を歪めている。インデックス投資家はアクティブ投資家が提供した市場の効率性にフリーライドしており、インデックス投資家自身は市場の効率性を損ねる側である。

インデックス投資がマイナーな手法であるうちはそれでもよかった。アクティブ投資資金の大海の中に一滴のインデックス投資が混じったところで市場環境への影響は事実上ゼロであり、安心して市場の効率性にフリーライドできた。

しかしインデックス投資がこれほどメインストリームになってしまったら、インデックス投資家(日銀や年金資金を含む)が生み出した市場の歪みを利用して勝つアクティブ投資家が出てきても不思議ではない。これが、今回試してみたかった仮説だ。

 

そういえば

そういえば、アクティブ投資を試すといっても、自分で個別株をやるという方法もあるし、アクティブファンドだって無数にある。

まず個別株については、自分には他の市場参加者に勝てるような知識も時間もないので、ナシということにした。

他のアクティブファンドについては正直そこまでちゃんと比較していないのだけど、テーマ系ファンドは今回の仮説検証の目的とは整合しないので、テーマ系以外で(つまり市場平均に勝つこと自体を目的にしていて)、実績があって有名で、手数料もそこまで高くない、くらいの感じでひふみプラスにしました。ごめんね。

 

というわけで

というわけで、今回の仮説があっているかどうかは正直わからないが、後で答え合わせができるように10月29日時点の終値をメモしておく。

 

日経平均:28,892.69

TOPIX:2,001.18

・ひふみプラス:52,726